慣れ親しんだ家の中は、安心・安全と油断していませんか?しかし危険は潜んでいるものです。右のグラフが示す通り、医療機関から報告された事故発生場所は
住宅内がもっとも多くなっています。特に65歳以上の発生率が高く、転倒などの事故は75歳以上でさらに増加する傾向に。私たちの身体は年齢を重ねることで、日々変化しています。身体の変化に応じて住まいづくりを工夫することで、より安心・安全に過ごせるよう、心がけてみませんか。
年齢を重ねることで、身体的な機能は低下していきます。身体の変化を知り、注意しましょう。
暗さに慣れるのに時間がかかるようになります。照明の明るさや、生活動線の整理整頓に配慮しましょう。
耳が遠くなると、高い音や声が聞きにくくなります。話しかけるときは低い声でゆっくり会話が原則です。
ガス漏れや焦げ臭さなどに気づきにくくなることもあります。火を扱うときは特に注意しましょう。
とっさの反応が遅くなったり、姿勢のバランスを崩しやすくなります。ちょっとした段差などでの、つまずきに注意しましょう。
日常の動作は日々のトレーニングにも。身体の変化に応じて、段階的に空間を対応させていきましょう。
手の力が伝わりやすいワイドスイッチは、軽い力でも操作が可能です。
かがんだり、立ち上がったりする場所には、手すりがあると安心(玄関、トイレ、浴室など)。
少し高い位置にコンセントを設置することで、かがみこむなどの日々の動作が楽になります。
住まいの環境は病気と関係することも。温度管理や断熱性能も、安心・安全に住まうための大切な要素です。
急激な温度差は身体への負担が大きく、心疾患などの悪影響が。高齢になるほど影響が大きくなります。浴室はもちろん、暖房のないトイレや、布団の中と室内温度など、寒暖差に注意しましょう。
窓やカーテンの結露を放っておくと、ダニやカビを繁殖させてしまいます。これはアレルギーの原因に。住まいの断熱性能を高め、換気や空気清浄などの対策をとりましょう。
※本サイトに掲載している記事は、発行時における情報のため、現状と異なる場合があります。(2019年3月時点)