子どもの安心・安全
海外製品の購入前に、
気をつけるポイント

ンターネット通販の普及は私たちの暮らしを便利にしている一方で、安全とはいえない製品に消費者が触れる機会も増えています。特に注意すべきは、おもちゃなどの子どもに関わる製品です。

本ではこれまで「STマーク」※1の表示を認めることで、消費者が安全なおもちゃを選びやすい環境がつくられてきましたが、ネット経由での海外製品の流入によって思わぬ事故を招いています。最近では、水で膨らむボールや強力で小さな磁石のおもちゃの誤飲による、重篤な症状に発展する事故が発生しています。これらは諸外国の一部では製造・販売が禁止されていますが、日本ではネット通販での入手が可能な状況にあります。
※1 STマーク/Safety Toy(安全な玩具)を表し、検査機関の検査で、一般社団法人日本玩具協会の玩具安全(ST)基準に合格した玩具に表示できるもので、「安全面について注意深くつくられたおもちゃ」として玩具業界が推奨するものです。

全性の基準は各国さまざまですが子ども向けの海外製品を選ぶ際、安全規制のある国の製品かどうかも一つの目安です。また人種による身体サイズや体型が日本人とは異なることも知っておく必要があるでしょう。例えば、欧米人と日本人では頭の形状が異なることから、自転車用ヘルメットなどのサイズ選びは年齢だけが目安とならないことも。

れまでも社会の変化や新しい技術・素材の浸透は、想定外の事故を引き起こしてきています。子どもたちを守るためには、常に情報をアップデートしながら、安全を意識していくことが大切ではないでしょうか。

株式会社ユニバーサルデザイン総合研究所代表取締役社長。特定非営利活動法人キッズデザイン協議会理事。シンクタンクとして各種のコンサルティング、空間開発、地域開発に携わる。JIS Z8150「子どもの安全性─設計・開発のための一般原則」の原案作成に関わるほか、国際標準化に向けて活動中。

監修
高橋義則氏

※ 本サイトに掲載している記事は、発行時における情報のため、現状と異なる場合があります。(2024年9月時点)